功徳について
「功徳」という言葉の意味
利益という言葉に対して功徳という言葉があります。
功徳の語源は「グナ」または「プンヤ」からきているといわれています。(※ちなみにグナの意味は「性質」や「回向」、プンヤの意味は「福徳」と考えられています。)
功徳の意味は次のような意味です。
- 神仏から良い報いを受けられるような善い行い
- 私たちが修行によって積むもの
- 仏様が備えている徳性のこと
- 人のためになる行い
私たちはご利益を授かれるように功徳を積んでいるのですね。
功徳の積み方
仏教では「阿含経」によって功徳を積むための方法の一つとして礼拝をすることが挙げられています。
礼拝とは「仏様をうやまい拝むこと」です。
私たちお坊さんは「五体投地」や「仏足礼」と呼ばれるやり方で礼拝をしています。
礼拝のやり方例(五体投地 仏足礼)
- まず土下座をする
- 手のひらを仰向けにする(このときに仏様の足を手のひらにいただくイメージをする)
- 「仏様」と「この世の原理原則」と「お坊さんの仲間たち」のことを思いやり深く念じる
- この時に仏様の名前を真言として唱える
こうすることによって次のようなご利益が得られるといわれています。
礼拝で得られるご利益5つ
- 清らかな心を持つことによって容姿が美しくなる
- 常に仏の名を称えることによって声が美しくなる
- 物心両面で富を築くことができる
- 人格が高まり人々の尊敬を受けるようになる
- 来世も良い世界に生まれ変われる
とてもありがたいことですよね。
礼拝と功徳の関係性を考える
ただし「五体投地」は儀式的な方法の一つです。
たしかにお寺に来て身だしなみを整えて仏像の前で五体投地を行うのは気持ちを込めやすいというメリットがあります。
しかしながら礼拝という行為自体に時間や場所が指定されているわけではありません。
大事なのは「仏様を敬い拝むこと」です。
例えば仕事に出かける前に毎日毘沙門天を拝むことによって家内安全や商売繁盛を支えてくれている仏様と真理と仲間に対して感謝することができます。
この心を忘れなければ自宅にいようともご利益を授かれるはずです。
もし気持ちの込め方がわからない場合は時間を作って礼拝できるお寺に足を運んでみてください。
きっと功徳の積み方がわかることでしょう。