「無明」とはなんだろう?

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どん底へと渦巻いていくような絵

無明について

無明と明の関係

ホモサピエンスはフィクションを作り出す天才

おもしろいことに私たちは難解な問題が起こったとき次のような言葉を使います。

  • 目の前が真っ暗になった
  • 頭のなかが真っ白になった
  • 大きな魔物に遭遇した
  • 壁にぶち当たった
  • 迷路に迷い込んだ
  • お先真っ暗

実際には「問題」は視覚的に目に見えていないにも関わらず「真っ暗」とか「真っ白」とか「壁」とか「迷路」とか「先」とか「前」とか視覚的な表現を使うのです。

対照的に難解な問題が解けた時次のような言葉を使います。

  • 頭の中で電球がピカッと閃いた
  • 抜け穴があることを発見した
  • 手に取るように理解できた
  • 魔物を倒すことに成功した
  • 壁を乗り越えた
  • 脇道に気づいた

これは私たちホモサピエンスの非常に優れた能力といわれています。

実は今、我々ホモサピエンスが繁栄できた大きな理由の一つがフィクションを作り出しみんなで共有できるからだと唱える学説が非常に反響をよんでいます。


詳しく知りたい方は大ベストセラー「サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福」を読んでみてください。(この本はオバマ前大統領をはじめマイクロソフト創設者のビル・ゲイツ氏やFacebook創業者のマーク・ザッカーバーグ氏、ホリエモンこと堀江貴文氏など数々の著名人が大絶賛している話題の本でもあります。)暗闇に浮かぶダイヤモンドの絵

仏教における「無明」と「明」

さて仏教には「無明」という言葉があります。

「無明」とは上記の例でいう「お先真っ暗で迷路に迷い込んだような」状態をいいます。

読んで字のごとく「明かりが無い」状態です。

仏教用語辞典などで調べると「無明とは煩悩にとらわれて仏法の根本が理解できない状態のことだ」と書かれていますがこれでは何だかわかりにくいですよね。

対照的に「明」という言葉もあります。

「明」とは「智慧」のことだといわれています。

上記の例でいうならば「明」は「頭の中で光った電球」と同じでしょう。

般若心経の写経容姿と筆ペン

「無無明」むむむ!?

仏教に興味を持つ多くの人が暗記している「般若心経」というお経のなかにも「無明」というキーワードは出てきます。

ただし般若心経のなかでは「無無明」、つまり「無明は無い」と説かれています。

「無無明」とはどういうことなのでしょう。

これまたおもしろいことに訳し方によって色んな意味に捉えることができます。

例えば「明かりがないことはない」と考えると「どんなときでも智慧はある」と訳すことができます。

反面、「お先真っ暗な状態なんてない」と考えると「全ては感覚が作り出しているフィクションでしかない」と訳すこともできるのです。

我々ホモサピエンスは想像することによって智慧を振り絞り問題を解決できる反面想像することによって問題を生み出している皮肉な生き物です。

これまでに無無明ほど絶望状態を上手く短く表現した言葉はないでしょう。

デンマークの哲学者キルケゴールはこの絶望状態を理解し上手くバランスをとることこそ私たちが「死に至る病」から逃れる術だと考えました。

般若心経は究極の悟りを得るための教えだといわれています。

その恩恵と代償を忘れないためにも私たちは古くから般若心経を毎日読み続けているのかもしれません。

四聖の悟りの境地は凄すぎて…

世界の「四聖」のうちの一人に名を連ねていて哲学の祖ともいわれる人物にソクラテス様がいらっしゃいます。

同じく世界の「四聖」のうちの一人で論語に代表される人物孔子様がいらっしゃいます。

さらに世界の「四聖」のうちの一人で仏教界を代表する人物にお釈迦様がいらっしゃいます。

どの人物も書物を書き残さず人と対話することによって「智慧」を伝道しました。(そういえばイエスさまも書物は書き残していらっしゃいませんね。)

どの人物も紀元前5~300年ごろに実在した人物と伝わっています。

そしておもしろいことにどの人物も自分の死ぬ間際弟子たちに看取られて亡くなったそうです。(そういえばイエス様も弟子たちに看取られて亡くなっていますね。)

ソクラテス様の最も偉大な功績の一つが「無知の知」をひけらかしたことです。

孔子様は「命を知らざれば、以て君子たること無きなり。礼を知らざれば、以て立つこと無きなり。言を知らざれば、以て人を知ること無きなり」とおっしゃいました。

お釈迦様は「無無明」の先にあるものを悟り、解き明かしていらっしゃいます。

そんなことを考えていると涙が出てきます。

それを悟るまでにはどれほど研ぎ澄まされた感覚と頭脳が必要なのでしょうか…

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