あなたも安易に人生の方向を決定してしまっている?
子供たちの夢の決め方って結構周りの影響を受けているんです
目標を上手に設定するためには想像力が必要です。
普段何気なく生活しているなかでは発想が凝り固まって個々の人生にとってベストな目標を設定することが困難になってしまいます。
第一生命保険が2012年に小学生以下の子どもを対象として実施したアンケート「大人になったらなりたいもの」の結果を考えてみましょう。
性別 | 1位 | 2位 | 3位 |
男の子 | サッカー選手 | 野球選手 | 学者・博士 |
女の子 | 食べ物屋さん | 保育園・幼稚園の先生 | 学校の先生 |
軒並み実生活やテレビでお馴染みの職業が名を連ねていることがわかっていただけると思います。
実はこのようなアンケートは身近な職業を象徴する結果が出やすいと考えられています。
男の子のなりたい職業1位に選ばれたサッカー選手ですが、ちょうどこの時期ワールドカップでの日本選手が大活躍した背景があります。日本代表選手の多くが海外の強豪チームに移籍し子供たちがテレビでサッカー選手を目にする機会もグンと増えました。
また、野球関連のテレビ中継は連日行われることもあって野球選手は昔から毎年1位・2位争いに食い込んでいます。
さらに2012年はIPS細胞を研究してノーベル賞を受賞した山中教授が有名になったため3位の「学者・博士」が急上昇してきた結果にもうなずけます。
ここには上げていませんが、この年には男の子のランキングの6位に水泳選手が急浮上してきました。これもオリンピックで水泳選手のテレビ出演が多くなったことが理由の一つに考えられるでしょう。
2014年、日本人テニスプレーヤー錦織圭選手の猛進でテニスをはじめる子供たちが激増したのはいうまでもありません。
そして女の子にいたっては生活に直結した職業が軒並み上位に名を連ねます。
なぜ身近な「職業」が将来の目標になりやすいのでしょうか?
それは暮らしのなかで身近に接する(特に華々しい)職業は想像しやすいので憧れることができるからだと考えられます。
アメリカの喜劇俳優フィリス・ディラーは「野球選手がいなかったら、多くの子どもたちが、ミリオネアはどんなものかさえ知らなかっただろう」といいました。
あたり前のことですが、知らない職業は「なりたい」と思うことさえできないのです。
もしこれから新しい目標を設定しようと考えているのであれば、みんなより少しだけ想像力を膨らませてみましょう。
今まであまり気にしていなかった文化に触れてみることで新たな発想がうまれ心が躍るような目標に出会えるようになるでしょう。
普段読まないような雑誌を立ち読みしたり生活必需品の製造工程をたどってみたりすることでアイデアが沸き起こることも多々あります。
広い視野を持ち、あなたの持つ可能性を最大限に発揮しましょう。
職業に限らず夢や目標を達成するためには「理由」が必要になってきます。そんなとき心の底から好きだと思えればよいですが、自分の夢を正当化できないような事態は避けたいものですね。